休止しますと言った舌の根も乾かぬうちなのですが……
今回は。今回ばかりは。
初期から大好きだったキャラの晴れの門出なので、こっそりここを更新します。


まず
本誌連載5周年、おめでとうございました!

5年もずっとこの作品が好きなのか!
感慨深いですねぇ。
5年も……経つの……(ひっそりとショックを受ける)

確かここを始めたのは、杉元奪還編、1巻、2巻あたりで衝撃を受けたあと、二瓶さん編からだったと思います。
そう思うと尚更感慨深い今週。


キミとめぐり逢えた軌跡。


奇跡じゃなく軌跡。
それぞれのたどってきた道、そしてそれぞれがたどってゆく道……。
ああ、チカパシとエノノカちゃん回だ。



と思ったら
湯たんぽ!!!!!

湯たんぽ回だ!!!!!!!!


突然の大ゴマに動揺する。
落ち着いて。深呼吸。スーーーハーーー。

「イセホソタ」に昇格した。

?????????????

猟犬じゃなかったんか君?!?!????!


いきなり取り乱しました……。
あと久しぶりでどうやって感想書いていたか忘れています。
過去記事は恐ろしいので見返したくないです。。。

とりあえず、めちゃくちゃびっくりしました。
確かに、灯台編でもしっかりソリを引いていたしこっちの才能もあるんだなと思っていたのですが、リュウの天職は猟犬だと思っていたので……。

猟犬は獲物の追い立て等に自己判断がいりますし、独立心が必要そうな一方、ソリ犬はチームワークが必要なので、そのどちらもできるのはすごいですね。
猟犬もソリ犬もできる犬種はいますが、最初から「どちらか」として育てられるイメージなのですが、こうやって”転職”する子もいるんでしょうか。

でも、だからこそ、「イセホソタ」になれたのかもしれません。
灯台編では、先行するソリの軌跡を見逃さなかったリュウ。一団の中にいるよりも、先頭で引っ張っていくタイプかも。


リーダー犬の飾りを見て「ハァァ……」ってしてたリュウもピカ一かわいかったですが、最初からつけてましたよ?と言わんばかりに堂々としてる姿も愛しいですね。
ヘンケのソリの先頭犬の「新入りのくせに」とでも言いたげな表情もいい。
喜怒哀楽がはっきり分かるのに、決してキャラクター的にはなっておらずとてもリアル。動物の表情までも豊かでそういうところも大好きです。

ワシャワシャにされている姿最高~~~。
先遣隊全員っていうのがまたいい。杉元たちにとっても、第七師団にとっても、リュウは素晴らしい犬。


そしてエノノカちゃんとのお別れ……。

なんだけど、早速、お金数えるコマのところで笑いました。
ビジネス力が高い。将来、絶対大物になるよエノノカちゃん。

お別れして、ソリは走り出すけれど──


チカパシッ

そして谷垣ぃぃぃ。。。。


あ、こうなる、となんとなく分かっていたのに、涙が。

やっぱり残る?
と聞くんじゃなく、
しなさい、という言い方が、あーーーもうチカパシの気持ちは分かってたんだなーーーーそして力強く責任を持って背中を押してあげるんだなーーーーと一気に胸と涙腺にきました。谷垣の方が泣いてるのも。。。

受け継がれる村田銃。
そして勃起の魂。


今はまだこの銃は使えなくても、すぐに大きくなるだろう。
男手が必要な時もくるだろう。きっとチカパシはよく働く。

よかった、よかった。最後は笑顔だ。
谷垣はぐっと我慢しているけど……;;;
また会えるかと言われれば、きっと難しい。
でもここがこの先行く道の分岐点。あとはお互いの幸せを祈って生きてゆくことしかできない。
だから「あばよ」。

最初は勝手に荷物に入ってやってきたけれど、vsクズリで大活躍し、スチェンカ編でもソリ犬たちを救出した。
樺太編のチカパシくん、本当に大活躍でした。
月島軍曹と鯉登少尉も微笑んでいるのがいいですね。あーー先遣隊も解散するの寂しいなー……。

谷垣・マッちゃん・チカパシ”一家”にもう会えないのは寂しいですが、晴れの門出だからおめでとう、頑張ってねという気持ちです。
本当の家族ではないけれど、遠くで思いあう。それも素敵な事だなぁ。
そういう存在があることは、困難にぶつかった時も大きな心の助けになると思います。


そして湯たんぽも……。寂しいなぁ。本当に大好きでした。
あんなに勇敢にヒグマに立ち向かっていたのに、オオカミの存在を察した途端駄犬になってしまってズルズル引きずられてるところで射抜かれました。
そして「湯たんぽ」というあだ名のなんと愛あることか。
側に置いて使うものにたとえる二瓶さん……。
あんなに恐れていたレタラにも立ち向かい、二瓶さんの最後を看取り、囚人(二瓶さん、白石)・杉元陣営・先遣隊と色々なメンバーと関わってついに樺太までやってきた。
湯たんぽも幸せにね。


ここでちょっと犬の話を……
リュウが一緒にソリを引いている樺太犬、今ではもう絶滅していますが、南極物語の「タロ」「ジロ」が樺太犬です。
寒さに強いタフな犬種。
ルーツはアムール川でニヴフと共に働いていたのが樺太までやってきたと聞いて、感慨深い。

こういう「働く犬」にすごく弱いんですが、そう言えば日本人は古く縄文時代から犬と生活を共にしてきました。
犬の骨が完全な形で見つかる(=埋葬されていた)例も多いので、大切にされていたんでしょうね。
そう言えば、北海道犬と琉球犬は遺伝子構成がすごく近いらしいですね。
一説には、縄文時代の犬の血を残すとか……。弥生時代、本州の犬は大陸から渡ってきた犬と交雑が進んだが、北と南は縄文の犬が残った。あくまで一つの説ですが、すごくロマンがあって面白いなと思います。

アムンゼンとスコットが競った南極点到達も、犬ぞりを使ったアムンゼンたちが成し遂げた(スコット隊は雪上車と馬だった)とか、小説『オーロラの下で』でも描かれた、ジフテリアの血清をアラスカの街へ犬ぞりで運んでたくさんの命を救った話だとか、犬・犬ぞりにまつわるエピソードがとどまることを知らない……何の感想を書いてるんだ私は……(すみませんここで終わります)



もしお別れするとしたら、チカパシ→湯たんぽの順で描かれる(チカパシが湯たんぽも連れて行くよ!となる)かなと想像していたのですが、湯たんぽが先でした。

最初はそんなあっさり?!と思ったんですが、ふと考えると、リュウの主は二瓶さん。
それは亡くなっても変わらないんじゃないかなぁと思います。
”一代一主”の日本犬。姉畑先生編では村田銃のにおいを追って杉元たちのところまでやってきた。
リュウにとって、谷垣は同門の仲間、チカパシは弟子みたいな感覚かも。
だから、”誰か”についていくという道の選び方はない。
村田銃とも一緒にいられることになって、よかった。


そんなわけで寂しいけれど、前向きでもある今週だったのですが、谷垣については、ちょっと不穏な感じもしてしまいます。村田銃を手放してしまって、これからどうするのだろう。丸腰で戦うのだろうか。そして今インカラマッちゃんは……。あともう一人、丸腰というか恐ろしく軽装で馬に乗って逃げて行った人もいたな。あの人は今。



感想を休止して数カ月だと思うのに、そのわずかな間にヴァシリさんが神絵師になったりリパさんが映画監督になったり鶴見中尉が脱いだり色々ありました。油断なりません。
初期のキャラが戦列を離れてゆく……。物語も終わりに向かっているのか。。



チカパシくん、湯たんぽお疲れさまという気持ちで久々に筆を執りました。
見つけて読んで下さった方ありがとうございます。引き続きこちらは更新お休みということになりますが、皆様どうぞよいゴールデンカムイライフを。

また、チラッとでいいから彼らの様子が分かると嬉しいなぁ。