今週、自分でも信じられないくらい衝撃を受けました。
でもよく考えたら、三人の回想と思っていたのがまさか、もう一人の回想でもあって、つまり過去回×4の衝撃があったわけなんだから当然ですよね……






今週の感想です。






先週気にかかっていたことが、1p目でもう分かってしまうなんて。
しかも最悪の結末。
最後まで動揺は見せない長谷川さん……。

そしてここからの、「かつて革命家たちが来た道」「これからアシリパさんたちが行こうとしている道」が重なる場面に鳥肌が立ちました。
ああー……なるほど。タタール海峡(間宮海峡)、最狭部は7km強らしいので、いけますね。不安定な氷の足場なのでものすごく大変そうではあるけれど。

やはりあの時の”事故”がソフィアさんを変えた。
既に包囲されていたとしても、祖国で戦う。
ウイルクはきっとソフィアさんの思いに気付いていたんだろうなぁー……。それでも決してその気持ちを盾に揺さぶったりはしない。うすうす目指すものの違いも分かっていたのだろう。だからここで別れる。愛を振り切るソフィアさんも強い強い女性だ。

以前にキロさんが少数は『すり潰される』と表現していたと思うのですが、今回の『俺たちのカムイが違うものにすり替わっていく』にも、強い悲壮と怒りを感じました。

ウイルクから最後にソフィアさんにかけた言葉、なんてことないとてもシンプルな言葉で、ああこんなにあっさりしたものなんだなと思う。でも、「また」なんて二人にあるのか。読み返せば読み返すほど、二人は違う世界に遠く離れてしまうんだなと思えて仕方がありませんでした。
事実、これが今生の別れになる。

ソフィアさん(after)。
というかキロさんが変わってなさすぎ??
気を取られて切ないシーンを飛ばしそうになっちゃったんですが、手紙で知るのつらい。
あとウイルク狙撃を指示したのキロさんかもしれないのに……。
ソフィアさん……革命と獄中生活の苦労でこうなったのだと思うけれど、昔から骨格は結構しっかりしていて大きくなれるポテンシャルを感じるので、ほんとこの漫画の美人は油断なりませんね。


あーー過去回つらい。
お、続きまだある。長谷川さんとフィーナさんの最後の場面描かれるのね
と思ったら。


たすけて


こんなの……
こんなの聞いてない…………
アプリの方でも「本当に読みますか?覚悟はいいですか?」と聞かれなかったぞ。
もしかしたら、と予想してた方もいたみたいですが、私は自慢じゃないですが
これっぽっちも考えていませんでした。
常に頭からっぽで読んでいます!

いやでもほんと……
ふたごのお兄さんとかではないよね……?(この期に及んで!)

革命家たちの過去回想と思っていたら、〇〇〇〇の過去回想でもあった。
漫画ならではの演出ですね……
そりゃ言葉を失う。

どうして、わざわざこの場面でフィーナさんに明かしてしまうの、と思ったのですが、きっとフィーナさんも気付いていたんじゃなかろうかと思います。
とても頭のいい方だから、はっきりとではないけれど、「この人には知らない顔があるのではないだろうか」と。
だから、長谷川ではないと告げられた時冷静に『あなたは誰なの』と聞けた。

鶴見の言葉は、半分答えになっていて半分なっていないのではないでしょうか。
フィーナさんは本当の名前は知れたけれど、では、彼が”何者”なのかは分からずに亡くなった。

伝えることがけじめだったのだと思うけれど、これを抱えたまま死にゆく/見送る心情を思うと張り裂けそうですね。はじめは「家族がいた方が現地に溶け込むのに自然だ」という考えだったのかもしれないけれど、聡明な奥さんと生まれたばかりの赤ん坊、情がわかないわけはないと思うんですよ。逃がそうとしていましたし。

最後のコマの鶴見、襟巻巻いているし杉元っぽく見える。

年齢的に奥様子供がいてもおかしくないよなぁと思っていたのだけれど、まさかこんな。稲妻蝮の赤ん坊を抱っこしていた時何を思っていたのだろう。というか初めからロシアとしっかり関わっていたんだなぁ……。
ウイルクが北海道に渡ったのも、独立の動きなどを耳にしたからでしょうか。

日露戦争きっかけだと思っていたのが、どんどん話が遡る。
恐ろしい。。。。。


「てふてふが一匹 韃靼海峡を渡って行った」

前にも書いたかもしれませんが、樺太編に入った時のアシリパさんを見て、安西冬衛「春」と題したこの一行詩を思い浮かべました。てふてふという柔らかい響きと、韃靼海峡という骨太な耳慣れぬ言葉の響きの取り合わせが大好きです。
韃靼海峡=タタール海峡。蝶は海峡を越えるのでしょうか。