写真に絡む各陣営のエピソード。



■第七師団と写真

というか鯉登少尉クソコラグランプリ。
見た瞬間吹き出してしまいました。家で一人で読んでて良かった!

あと、お父さんは海軍なのに船に弱い鯉登君というのもww

エトピリカはそのままアイヌ語から来ていて、「くちばしが美しい」という意味だそうです。
今は絶滅危惧種ですね。道東に行った時、バードウォッチャーの方をたくさんお見かけしましたが、ガイドさんもエトピリカを収めるのはかなり難しいと言っていました。

『早くまた戦争が起こらないものだろうか』のセリフにぞっとする。
”あの”戦争に行っていないからこそ言える言葉だなぁと。
経験者で、(おそらく)年上で、でも階級は彼より下の月島軍曹はどんな心持ちでこれを聞いているんでしょうか……。

それから、笑えるシーンなのですが、写真もよくよく考えるとぞわぞわします。
現代こそ、写真は簡単にたくさん撮れて、家でも印刷できる時代になりましたが、それでも、写真屋さんできちんとプリントしたしっかりした紙の写真って、はさみを入れるのドキドキしますよね……。
この時代、そう簡単にパシャパシャ撮れるものでもなし、よくやるなぁ。
しかも、自分より偉い人の上に自分の顔を貼っているわけで。

実力はあるだろうに、どこか世間知らずのお坊ちゃんじみた感じに危うさを感じます。


そして中尉のところへ戻ってきた新入りくん。お名前判明、宇佐美上等兵!
上等兵ということは、尾形と同じ立場ですね~。
なんかやっぱり、お顔が、お面のようで不気味……。

潜入で得た網走監獄の裏情報について報告するも、正体がばれてしまったことを諌められ、中尉の手には、万年筆が………!
あっこれアカン目に刺してアニメで墨塗りになるやt

 走ってるゥ!\キャッキャッ/

大丈夫だった……。めちゃくちゃヒヤリとしたぜ……。
でもこれで目潰しされたら、造反組よりひどい仕打ちになっちゃいますもんね。(そう言えば鼻をアレされた小宮さんは生きているんだろうか?)

歓びに沸騰しそうな宇佐美上等兵、MAGAOの月島軍曹、嫉妬の炎に身を焦がす鯉登少尉、はしゃぐ浩平。師団は今日もどったんばったん大騒ぎ!「出会わない対のホクロ君」に涙を流す浩平はちょっとかわいそうですが……。

宇佐美上等兵と、杉元たちはニアミスだったんですね。
中尉はアシリパさんの名前は分からないけれど、辺見ちゃん編でちら見しているので存在は知っている。
もしかして、インカラマッから聞いている情報もあるのでしょうか。
網走監獄で出会うことになるのかな。



■杉元、土方一味と写真

やっと服を着てくれました。

何週間に渡って全裸だったんだ。
ていうかチカパシくんは吹き出しで隠してあげてるのにシライシィ。。。大丈夫?YJ発禁にならない??

『これではいつまでたってもお前の人生は 闇から抜け出せない』
と、トニに諭すアシリパさん。同情ではなく、対等に話をしようとしているから、トニにも通じたのだと思います。
アシリパさんもすごいし、受け止めるトニも、本来は素直な人だったんだろうなと思わせる。

尻を負傷した谷垣への尾形の弁が……キッツい!
谷垣だけ、この金塊争奪戦における姿勢が違うがゆえに(網走へ向かう、ではなく、コタンへ連れ戻す、でしたから)、甘いところが出るのは仕方ないかなぁとも思ってしまうのですが、まあズバッと言いましたね。

そして一味が土方の案内の元向かったのは……
廣瀬写真館。
北海道開拓の村に「旧廣瀬写真館」という大正末~昭和の建物が再現されているらしく、そこがモデルと思われます。開拓の村にある建物は他にもたくさん、ゴールデンカムイでモデルにされているので、いつか行ってみたい!!!

「アシリパさんの写真をフチに送るため」と嘘を言う杉元は足を組んでいて凄味がある。
また、「思い出に」と言われると、どうしても、”あの時は良かったなぁ”みたいなシーンで出てくることを想像してしまって、少し怖くもなります。

それはさておき、それぞれで撮るんですね。みんな好きなものを持ってポーズを決めているのがなんだか可愛い。でも牛山先生それは現像にだして大丈夫なやつですか?あと谷垣だけどうしてドキドキ☆初めてのグラビア撮影になってるんですか??????

そして最後に出てくる、かの有名な土方歳三の写真!
あぁぁ若い土方さん格好いい。。。確かに、鼻筋の通った精悍な顔つきは、杉元と似ている気がします。

田本研造さんは実在の人物ですが、色々調べるうちに、写真家になったきっかけは凍傷による右足切断だったと知りました。そこからあの土方歳三の写真はじめ、開拓時代の北海道の貴重な様子を残し、たくさんの写真家たちを育てた……。
今回のお話からは、そこまでは分かりませんが、田本さんにも歴史と背景があって、こうやってまた土方歳三に相見えていると思うと、そのストーリーも読んでみたくなります。


そして情報の大波に翻弄されながら、気になったことは……


・啄木featuring白石 駄目駄目コンビ

土方さんからお小遣いをせしめて遊郭で放蕩三昧!『おいブス酒持ってこいッ』クズゥ!
まず、白石のコミュ力が半端ない。どちらかというと話をリードしているような感さえあって、恐ろしい子…!と思いました。また新しい情報を手に入れている。

図らずも、白石は”物証”写真に残らなかったことになり、全員の素顔が白日に晒されたとき、裏で動く役目になるのかなぁ(手配書が似顔絵だったワンピースのサンジのように)とか考えてしまいます。


・全員の写真

焼き増ししてください。

違う。
後ろの海パン刑事はちょっと置いておいて、アシリパさんだけ2枚あるの、気になるんですよねぇ。
しかも一枚は、まるで偉人の肖像のように、大変凛々しい顔つきで写っている……。
啄木の口から新聞王ウィリアム・ハーストの話が出ましたが、これがプロパガンダ的に利用されないか心配です。
ていうか囚人にお尋ね者までいるのに、みんな写真残っちゃって大丈夫?



肉弾戦だけでなく、情報戦メディア戦まで示唆する内容に、脇を固める実在の人物……。
今週も本当にこれで一話?という濃密一話で、やっとなんとか咀嚼できました。テーマがある程度絞られた漫画を読むことが多かったので、この闇鍋っぷりに胃腸が鍛えらる毎週です。


11巻発売特典でキャラ写真つけてくれないかな……。