2017年10月

第137話 呼応

今週・・・・・・・

今週のゴールデンカムイ・・・・・・・


たいへんなことが・・・・・・・・・。






第137話読み終わった方は、下の感想へどうぞ。







■回想 アチャとアシリパさん


スパルタ教育が過ぎる。


いやいやいや いくらたくましくに育てたいからって!
獅子は我が子を千尋の谷に落とすと言うけれど。
我が子を羆の前に落としちゃってるじゃないですか……。

もう、すべてのコマの子リパさんがかわいい。
ほっぺたふっくら、お目目まんまる。

助太刀できる態勢ではいたんでしょうが、矢の毒が回るまでどれくらい時間がかかるか分からないし、あの大きな手で吹っ飛ばされたら終わりだし。

お、おめでとうじゃねーッ!!!
アチャーーーーッッッ


でも、その眼差しはとても優しく澄んでいる。



■のっぺらぼうとアシリパさんと杉元と


そのアチャと同じ眼差しを持つ、のっぺらぼう。
彼はやはり……。

双眼鏡越しの再会。

屋根の上で大粒の涙を流すアシリパさんのコマが、もう、胸がただひたすらにぎゅっとなって駄目だった……。

セリフ以外の、モノローグ等での心象描写がほとんどないこの漫画で、

『アチャ… どうして…?』

これはだめだ;;;;;;;;;

普段あんなに大人びているアシリパさんが、泣きべそをかく年相応の表情というのも……もう、もう。


長年彼を追っていたのは、インカラマッも同じ。

双眼鏡をかわったら――


(言葉にならない)


こんな、こんなことって。
ここまで来て。
このために来て。
双眼鏡越しなのが、父娘の最後の出会いだなんてあんまりすぎる。

アシリパさんがその「瞬間」を直接目撃したわけではないのがまだ救いですが……。それにしても。

そしてここからの。


(もう死にそう)


う、嘘でしょ……………。

あ、頭はアカン。倒れ込んだまま動かない。
どうしてアシリパさんは、大切な人を二人も目の前で撃たれなければいけないのか。
こんなむごいことって。

状況から見て、インカラマッちゃん危ないよなぁとか考えていたのですが、まさかこんなことになるなんて、想像だにしませんでした。

そしてページをめくって

(おっおまおおおおおおがお前えええええ!!!!)


すっごい見開きですね……。
すごい。これを大きな誌面の本誌で味わえていることに、とにかく感謝する。
目が完全に虚無だよ……。

なぜ撃った。
二人も。
いやどちらかだけなのか?

場所は……板の上に乗っているっぽいので、どこか高いところからでしょうか。
網走監獄のHPを見てみたら、高見張りというやぐら式の監視場があるみたいです。そこから?

姿を見せないから帰ったのかなとか、本当、言ってる場合じゃなかったし、これ、単独行っぽいですよね。尾形の真意は本当になんなの。


アシリパさんの泣き顔、絶叫顔が本当につらい……。
最後、『いますぐ逃げなさい』と言うインカラマッちゃんの苦渋の表情と言葉が、大人の強さを感じて、すごく好きです。インカラマッちゃんも、目の前で大切な人を失ったというのに。離別の悲しさ苦しさは、彼女もよく知っている。まさか今度はそれが、死別になるなんて。一瞬の希望からあっという間に絶望へ。あああ……。



いつもより文章荒れっ荒れでお送りしましたm(_ _)m
今週のゴールデンカムイ、閃光弾のように、一瞬ですべてが起こったような感覚で読み終わった。
うそ、まさか、そんな、と言いながら。



少し落ち着いて、以下のことを考えてみる。


・アチャが諭した「木を見て森を見ず」は何を示唆するんだろう?必ず、物語のどこかにつながるとは思うんだけど。「金塊」やはたまた「独立」なんかより、もっと大きな目線を持てということ?


・キロランケ。これは本当に、私が穿ちすぎのような気もするんですが、『どうだ?アシリパ お前の父親か?』のシーン。少しだけ違和感を感じました。『間違いなくウイルクなのか?』、あなたこそ、彼の事をよく知っているんじゃないの?アシリパさんが見た後、双眼鏡を貸してもらえばよいのでは?アシリパさん通じて確かめようとしているのでは……と、同じく本誌を読んでいる友人に言ってみたところ、「いやそれはないわ、考えすぎ」と一蹴されました。


・杉元。だいじょうぶだいじょうぶ、アヴドゥルさんだって大丈夫だったんだし!もしかしたらちょっと脳汁もれるようになっちゃうかもしれないけど!
貫通はしてない?と思うのですが、構図的によく分からない……。のっぺらぼうを抱え込んだのは、一瞬、盾にするため?と思ったけれど、アシリパさんのところに何としてでも連れて行く、という約束を守ろうとしたのか……と考えたところで、またつらさがぶり返しました。


・のっぺらぼうの最後の言葉。実の娘を前に、思わず零れ落ちたというふうに見えた。きっとこれは真実。真実ゆえに、こんな結末になったのだろうと思う。じゃあ、真犯人は誰?金塊のヒントは本当に、刺青人皮だけになってしまったの?


ああ本当に何て回。過去と未来が呼応するとき、そこに起こるのは混沌の争い。

とても衝撃で、そして、否応なしに物語に引き込まれる。
つらいおもしろいつらい……。

来週、休載じゃなくて良かった。




(小さいアシリパさんのコマと、ペペンちゃんのページを往復して、HP少し回復)








第136話 最後の侍

アニメ情報、白石が盗んできたっていうのをえらい押すな(笑)

個人的なことですが、今まで漫画にハマったのって、「世間で話題になってるピーク」の時が多かったので、第一話から本誌で読んでいる漫画が、次々賞をもらい、あれよあれよと人気が出て、ついにアニメ化という一連の流れに立ち会っていることがすごく不思議に思います。

そしてアニメはほとんど詳しくないので、こうやって新情報が出るたび、制作スタジオやら、監督さんをググる日々……。とりあえずサッカー観に行かねばなりませんね?!キングダムも鳥栖とコラボしてたけど、どっちもサッカーと関係ない話だなぁ(笑)


今週はカラー扉つき!
わぁぁ予告通り第七師団だ!鶴見中尉の周りで飛び散ってる謎液なんなんだ。脳汁?
鯉登くんの髪の色が紫がかってて格好いい。あと軍曹、外套はそんな色だったのか!勝手にベージュ系だと思ってた。
歌詞風のアオリすごいですね。軍歌「月月火水木金金」のパロかな。聞いてみたらなかなか明るい曲調だったよ……。


白石のお尻スタンプされてるアシリパさんかわいいww
何気に先導してあげてるの偉い。網走監獄内に詳しいというのも大きいと思うのですが、杉元に託された思いに応えているのかなぁとも。

戦闘中メンバー以外はこれで勢揃い。チンポ先生の安心感よ……
一目散に土方さんのところへ向かう夏太郎くんかわいいな。


その頃教誨堂では。

斬られてなお土方歳三にしがみつく犬童四郎助。執念……。
引きちぎったポケットからぽろりとアシリパさんの写真が床に落ちたのは、きっと何か意味があるんだろうなぁ。
首を差し出す犬童。
介錯致す。

これでようやく犬童の幕末が終わりましたね……。

二人の戦いはほぼ前回で終わっていたから、ページ数としては少ないものの、サブタイトル「最後の侍」にふさわしい、納得のいく最後だったと思います。本当に、ごりごり全力で生きて、悔いなく死んでいくキャラが多いなぁ。
浩平と犬童、どちらも「復讐」が原動力だったと思うけれど、犬童は「転ばせる」という目的でずっと支配下には置いていた。(精神的には支配できなかったけれど。)ただ、浩平は「杉元を殺す」一点こそが復讐の完遂なので、今の状況は確実につらいな。。


そしてついに、あの二人が相見える。
照明弾が二人を照らす。
杉元と、のっぺらぼう……!

ここから怒濤の二人のやりとりだけれど、正直、混乱しました。
想像を超えていくのはいつものこととして、こう、思いもつかぬところで話がされているというか……。


・のっぺらぼうの反応

青い目、回想に出てきたウイルクの目そのものだと思います。
マキリを見てすぐにアシリパのものと解するし、やっぱりこの人が、アシリパさんのお父さん?

ただ、実の娘が遥々こんな北の果てまで来ていて、もしかしたら二度と生きているうちには会えなかったかもしれないのに、反応があまりに淡白な気もします。


・のっぺらぼうの意図

『アシリパは山で潜伏し戦えるよう……………仕込んだ
 私の娘は……アイヌを導く存在……』


ここ、びっくりしました……。

お父さんは、何があっても、お父さんだけは、アシリパさんを守ってくれる存在じゃないのか。
刺青の囚人たちに小樽へ行けと指示したのも、きっと何らかの理由があって。
お父さんに会えばすべてが氷解する。
そんな絶対的安心感を、今までの回想からも勝手に持ってしまっていて、それゆえに、この計算づくに聞こえる言葉は、とても動揺しました。

アシリパさんにとっても、お父さんは「絶対」だったはず。
自然の中で自然と共に生きる知恵の数々が、アイヌ独立の戦いのためのものだったなんて。

子にとって親はどう頑張っても超えられないものだから、このように、親の理想を子にも持たせるというのも、あまりに重くて……。もちろん、アシリパさんはそんなつもり微塵も思ってないだろうに。


「アメリカ南北戦争」「ジャンヌ・ダルク」
と、
「チタタプして」「ヒンナヒンナしていて欲しいんだよ俺はッ!!」
の表現のギャップも、杉元頭の中ぐっちゃぐちゃだな……と。

南北戦争、ジャンヌ・ダルク、明治時代にも書物などで知られていたとして、アイヌの独立運動の話とすぐに結び付けられるのはすごい。
私も、アシリパさんには山でチタタプしてヒンナヒンナしていて欲しい、と思うんだけれど、それも大人側の理想なのかな。
これを聞いたうえで、アシリパさんはどうするだろう。


雪下ろしの梯子をのぼり、一人屋根に上るインカラマッ。
改めて、この行動力すごいなぁと思いました。一人で生きてきた強さを感じる。
でも、危ない……!四方八方どこからでも狙えるそんなところに立ってちゃ……!

双眼鏡を介して二人はついに出会うのか。

ざわざわします。
ゴールデンカムイを読んでいて、キャラの生死に一喜一憂することは多くあれど、こういうざわざわは初めてです。やっぱり、のっぺらぼうに会いさえすれば、と思っていたところが大きいんだろうな。

予告アオリもやめて……。「本当に本当に父なのか?」えっその可能性まだあるの?


そう言えば師団カラーだったけど、登場は1pでしたね。
血塗れ乱射中尉狂っている。側で補助しながら月島軍曹は何を思うのか。

あと、白石が啄木先生から得た情報が、杉元に筒抜けになっているのが微笑ましい。もうここの信頼関係は揺るぎないと思ってる。二人はともだち!

(尾形くんは……家に帰ったのかな………)

第135話 鎖デスマッチ

今週のタイトルが入っているページ、なんか雰囲気違うな…なんだろうな……と思ったら、絵がページいっぱいにあるのではなく、あえて余白が取られているんですね!映画のワンシーンみたいで好き。

前回、犬童典獄のヤンデレ執着っぷりに度肝を抜かれてうっかりしていたのですが、
杉元vs二階堂浩平!
絶対に殺されたくない男と絶対に復讐したい男……因縁の対決の真っ最中だった。


浩平の「脚」からなにか感じ取ったのか、咄嗟に銃で押さえる杉元。
仕込み銃一発目は、ふくらはぎを貫通。(痛い痛い痛い痛い)

残りはあと一発。

至近距離、だけど、仕組みがばれている以上、有利なのは。

ひん曲げられる浩平の脚!そして、銃弾は右手を吹き飛ばす……!(ああああああ;;;)

もう分かった、分かったから!杉元さん脚まで取り上げないで!
思わずそう心の中で叫ぶほど、悲惨な画。。。

弱い奴は食われる生存競争でこうなることは分かっていても、
一思いにではなく、徐々に、徐々に、身体のパーツを失っていく二階堂を見ているのはとてもつらい。

初見で頭を抱えて読んでいたので見逃したかなーと思ったのですが、
何回読んでも、二階堂の生死はよく分からない感じですね。
かけつけた兵士に『生きてるか?』と言われているので、ギリギリ、息はあるのでしょうか。
でもそうすると、まだ、二階堂は終わらないのか、終われないのかと、胸が苦しい。


そしてもう一つのデスマッチ、土方歳三vs犬童典獄。

榎本武明の名前が出てきて興奮。『燃えよ剣』……。

鎖で片腕を奪われたまま、和泉守兼定を抜く土方さんのコマがめっっっちゃ好きです。
「スラリ」という冷たい音まで聞こえてきそうな、妖しい雰囲気。

絶対に離れられないようにして、因縁の相手と決着をつけるってやっぱり犬童さんやばいな。重い。

ここの二人の会話も大大大大好きです。
あーーーっ、うん、そういうところなんだなぁーーと一人手を打つ。

どうしても、自分そして新政府に跪いてほしい犬童典獄と、
歴史の亡霊として生き続ける土方歳三。


『殉教者となった旧幕府軍人が怖くてたまらんのだ』
『死んでいった彼らは二度と「転び」することなく 時代の経過と共に美化される』


アアアーーーーーーーッ

さすが土方さんも、長い付き合いだけあってよく分かっていらっしゃる。。。
物凄い致命傷をざくざくざくざく犬童に負わせる。
本当に、あと100年、それどころか1000年も生きそうな視点の話し方だ。

新しいものをどんどん取り入れ、国を開き、列強の中でうまくやらねばならない新政府。
ついこの前まで、反旗を翻していた者たちもその中に組み込んでいかなければいけない。
国が大きく動いている時代、その中は混沌としていたと思います。

その分、旧幕府軍人の、忠義に生き忠義に散るという様子は超えられない美談になるのかなぁと。

二人の会話を通して、幕末から、新しい時代明治への激動をひしひしと感じる。
これが歴史だ……。

でも、犬童『毎朝私の靴を磨きご機嫌をとれ!!』これは単なるあなたの趣味じゃあゲフンゲフン


そして、今週イチうわああああって思ったシーン。
傷を負いながら、土方さんが掌でその血を受け止め続けているところ。
悶絶する。こういう表現が、本当、この漫画大好き……。

結果的には、目潰しに使用したのだけれど。
傷を負ってもそれを決して見せないというのが、まさに犬童が大嫌いな「転ばない」者だし、「実は生きていた土方歳三」というファンタジーな存在にぴったりすぎて。
土方歳三は忠義以外には決して跪かないから土方歳三だ。
傷まないから、血など流さない。

あと、自らの掌に自らの血が溜まっているという絵がもう、おどろおどろしくて美しい。
話は全然違いますが、「岸辺露伴は動かない」の「六壁坂」で、殺人を犯した女性が死体を隠蔽しようと、死体から流れ続けて止まらない血を自ら飲み干すシーンを思い出しました。あれもびっくりするほどグロテスクで、でもなんか、惹かれる美しさがあった。


目潰しのシーンでトニさんがちらっと出たけれど、これはもしやトニさんもう……?
トニさんは大丈夫だと信じて疑ってなかったのですが;;;

犬童さんは完全にやられているように見えますが、これはこれで本望のような気もする。
あれだけ執拗に追いかけ、最後は鎖でつながってまで手元に置きたがっていたので、こうなるのも分かっていたんじゃないかと。ある意味生き方不器用だ……。


二階堂浩平、トニさん、犬童と、生死が気になるキャラが続々と。
あと、大怪我をしている杉元と門倉看守部長。

色んなところで死闘が繰り広げられていて、心の安寧のためだけに、「一方その頃〇〇は?!」って各キャラの様子をワイプで見たいです。尾形と鯉登パパの様子もあわせて教えてください。



来週は!
カラー扉つき!!!
わぁぁぁい\(^^)/

巻末の次号予告ページを見ていたら、「アニメ情報もあるかも?」って書いてあるけど、そんなことより、紹介画像がラッコ鍋回の杉元なのがすごく気になるんですが。なんでそこ選んだの。







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